■東京都への予算要望活動について
東京つくし会では、長年にわたり東京都に対し精神障害者及び家族の要望を行っています。
平成27年7月2日
東京都知事
舛添 要一 様
東京都精神障害者家族会連合会
(通称 東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
平成28年度予算への要望書
平素よりの精神保健福祉への取り組みにご尽力いただき感謝しております、とともにさまざまな各事業への取り組みに敬意を表します。
また本年27年度は啓発活動事業としての予算を組み入れていただき、ただいま取り組んでいる最中であることをお伝えいたします。
28年度予算につきましてもぜひ、取り上げてご検討いただきたくここに要望書を提出いたします。
今年度はそれぞれの家族会からたくさんの要望が出された中から2点のみに絞ってあります。
まもなくパラリンピックを迎える国際都市「東京都」として障がい者の差別があるのはいかがなものか、という視点からもぜひご検討くださいますようお願い申しあげます。
記
1、 精神障害者にも医療助成の全科適用をしてください。
〇いわゆるマル障を身体・知的と同様の適用にしてください。
2、 心身障害者福祉手当を精神障がい者にも適用してください。
〇身体・知的と同様の水準の適用にするように都下、各区市町村に指導してください。
平成27年7月2日 東京都教育委員会 東京都精神障害者家族会連合会 平成28年度の精神保健教育事業予算に向けての要望書 平素より東京都の精神保健教育の取り組みにご尽力をいただいていることに敬意を表します。 当会では昨年も同様の精神保健教育に対する要望書を提出いたしました。 記 1 中学卒業までの学校教育の中で精神疾病に対する正しい知識を身につけさせてください。 <具体例として> 〇養護教諭と担任が一緒に実施する(役割分担を決めて)。 ②学校図書の中に、精神疾患についてわかりやすく書かれた本を置くようにする。 2 上記の実現のために教職員に対する研修を早急に実現してください。 <具体例として> 3 保護者・学校関係者を含めた早期発見・早期治療に結びつく教育環境を作ってください。 < 具体例として> 〇 生徒用・父母用の啓発冊子を全生徒・各保護者に配布する。 〇保健所と協力し、PTA等で精神保健に関する講演会・学習会を開催してください。
教育長 中井 敬三 様
(通称名 東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
また、当会に対しましてもご理解をいただき感謝しております。
その結果残念ながら、27年度予算では実現に至っておりません。私たち家族は非常に残念に思っております。
が、しかし福祉保健局の予算で啓発事業として若干の予算をいただきましたので私達は精神の発病時期として多いといわれる思春期での早期発見、そして早期治療につながるような事業をただ今計画中です。
28年度予算の中にもぜひ取り入れていただきたい要望をまとめました。
当会では私たち家族が持っている情報や体験を「支援される立場」ばかりではなく、教育現場での講演や教職員研修・保護者支援など「役に立つ家族会」でもありたい、と思っております。
どうぞこの点につきましてもご検討いただきたい、と願っております。
要望事項につきましてはご検討のうえご回答をいただきたくお願い申し上げます。
① 精神保健・精神疾患教育をカリキュラムに位置づけてください。
〇「出前講座」を実施する。(精神障害者当事者、家族、精神保健福祉の専門家の3人が一緒に教室に入り、お互いの個人史について話す。生徒の質問にはその3人が直接答える)
〇保健体育の授業で実施する。
〇教職員を対象に精神疾患にたいする正しい知識と対応の仕方の研修を行う。
・ 教職員自身の心の健康を守るためにも大切である。
・ 児童・生徒の中に、明らかな症状が出ていてもその親にどのように伝えたら良いのかを悩んでいる教員は多い。
・ 思春期の精神疾患専門外来のある病院やクリニックについての知識を教師がもっていると、保護者へのアドバイスがしやすいことが多い。
〇父母が集まる場で、校長や養護教諭から、精神疾患に対して学校として早期発見・早期治療に取り組む話をする。
・ 「こんなことがあったら、ここに連絡してください」というメッセージとともに、連絡先をいれる。
・ 相談先の職員を増やし、相談に対応できるようにする。
■東京都の精神障害者の数(精神障害者保健福祉手帳の取得者の数)
1級 5,801人
2級 39,890人
3級 27,976人
(平成25年版福祉保健局事業概要による)
☆ 精神障害者保健福祉手帳の取得について
<目的>
一定の精神障害の状態にあることを証する手帳を交付することにより、手帳の交付を受けた人に対し各方面の協力を得て各種の支援策を講じやすくし、精神障害者の社会復帰および自立と社会参加の促進を図ることを目的として交付する。
(社会福祉の手引き2014より)
<障害の程度>
1級 精神障害であって、日常の用を弁ずることを不能ならしめる程度
2級 精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、または日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度
3級 精神障害であって、日常生活もしくは社会生活が制限を受けるか、または日常生活もしくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度
■精神障害者の福祉サービスについて
☆自立支援医療(精神通院医療)
<対象> 精神疾患を有し、通院による精神医療を継続的に要する程度の症状にある人。
<所得制限> 区市町村民税(所得割)が235,000円以上の世帯は原則対象外。
・「重度かつ継続」の障害に該当する場合は、平成27年3月まで経過的特例により対象となる。
・入院しないで行われる医療に係わる費用について、各種医療保険と公費で負担する。
<利用者負担> 医療費の原則1割(世帯の所得水準等に応じて、負担上限額がある。)
ただし 区市町村民税非課税世帯のうち社会保険加入者、 後期高齢者医療制度対象者及び国民健康保険組合の被保険者については都が自己負担分を全額助成する。
<根拠法令>
*障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、
*障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行細則
<担当課>
(認定) 中部総合精神保健福祉センター 広報援助課
(指定医療機関) 福祉保健局障害者施策推進課計画係
■精神障害者一時入所事業
地域生活をする精神障害者が一時的に自宅で生活できない場合に、一時入所施設(2週間以内)が利用できる。
■精神障害者社会適応訓練事業
精神障害者に対する理解を持つ協力事業所に一定期間通いながら、集中力、対人能力、仕事に対する持続力及び環境適応能力等を向上させ、社会復帰および社会経済活動への参加を促進させる。
<担当課>福祉保健局障害者施策推進部自立生活支援課
■精神障害者地域移行体制整備支援事業
精神科病院に長期入院している精神障害者が、地域生活に円滑に移行し、安定した生活を送るための体制を整備するとともに、精神科病院と地域との連携を深め、広域にわたるネットワークの強化を図る。
① 精神障害者地域移行促進事業
精神障害者に関する専門的な知識と経験を有するコーディネーター等を配置し、ピアサポーターとともに、入院中の精神障害者への退院に向けた動機付けの支援や、病院と地域をつなぐ橋渡しを行い、精神障害者の円滑な地域移行を支援する。
②グループホーム活用型ショートステイ事業
グループホームを活用し、入院中から体験宿泊を実施する。
③地域生活移行支援会議
精神障害者の地域移行を促進するため、関係機関との連携を深め、地域の実情を反映した地域移行及び地域定着支援の手法の改善と普及に向け、情報交換、事例の検証、人材育成に関する検討を行う。
④ 人材育成事業
精神障害者の地域移行、地域定着を担う人材の資質向上のための研修等を実施する。
<担当課> 保健福祉局障害者施策推進部精神保健・医療課
■身体・知的障害者には適用されるが精神障害者には適用されて
いないサービスについて
■心身障害者福祉手当
<対象>20歳以上で心身に次のいずれかの程度の障害を有する人。(65歳以上の新規申請を除く)
① 愛の手帳1度から3度までの知的障害者
② 身体障害者1級・2級の身体障害者
③ 脳性マヒまたは進行性筋萎縮症を有する人
<支給制限>本人の前年の所得が一定の限度額を超える時。(別表あり)施設に入所しているときは支給されない。
<手当額> 月額15,500円
<根拠法令>
東京都心身障害者福祉手当に関する条例
東京都心身障害者福祉手当に関する条例施行規則
■心身障害者(児)医療費の助成
<助成対象>国民健康保険の被保険者及び健康保険など各種医療保険の被保険者又は被扶養者で
① 身体障害者手帳1級・2級の人
身体障害者手帳3級の内部障害者で(心臓・腎臓・膀胱・呼吸器・直腸・小腸・免疫不全ウイルスによる免疫・肝臓機能障害の人)
② 愛の手帳1度・2度の人
生活保護を受けている人、65歳以上になってはじめて①②に該当することになった人は対象とはならない。
<所得制限>本人(20歳未満の人についてはその人が加入している社会保険の被保険者、国民健康保険については世帯主または組合員等)の所得が別表の限度額以下の人を対象とする。
<助成範囲>国民健康保険や健康保険などの各種医療保険の自己負担分から後期高齢者制度に準じた一部負担金を差し引いた額を助成する。 (医療機関の窓口では後期高齢者制度に準じた一部負担金を支払う。ただし住民税非課税の人は、入院時食事療養・生活療養標準負担額のみ負担)
一部負担金額相当額(概要)
自己負担割合(1割) 外来(個人ごと)12,000円/月
入院(世帯ごと )44,400円/月
<助成方法>保険を扱う医療機関で保険証と障受給者証を提示して受診する。
ただし都外の医療機関で診療を受ける場合、都と契約している医療機関以外では、障受給者証を使用できないので、医療保険の自己負担分を医療機関等の窓口で支払って領収証を受け取り、後で区市役所、町村役場に申請する。
<手続き> 区市役所、町村窓口へ申請し、障受給者証の交付をうける。
<根拠法令> 心身障害者の医療費の助成に関する条例 添付資料 3
<担当課> 福祉保健局保健政策部医療助成課
■相談員制度は精神障害だけが法整備がない
■ 交通機関の割引
・JR ・航空運賃 ・有料道路通行料金の割引がない
平成28年9月8日
東京都知事 小池百合子 様
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 眞 壁 博 美
平成29年度予算に向けての精神保健福祉事業関係の要望について
平素より東京都の精神保健福祉行政にご尽力をいただき感謝申し上げます。また、当会に対してご理解とご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、東京都の第4期東京都障害福祉計画の最終年となります。私たちは、この計画の基本理念に基づき、29年度予算への重点要望をあらたに掲げましたので是非、ご検討下さいますようお願い申し上げます。
また、医療を始め、福祉等の切実な要望をお願いしています。
当会としては家族や当事者が、地域で安心して住み続けられるために、どのような医療や福祉が必要か地域の家族会や病院家族会等に所属するすべての家族で考えてまいりました。
別添要望書は当会として今後、早期に実現して頂きたい要望内容であります。当会は今後も精神障害をもつ家族支援と相談を中心にした活動を行い、地域で安心して暮らせるよう努力してまいります。
東京都におかれましては、より一層のご支援、ご協力をお願いいたします。
今回の要望にご回答を頂けますようお願い申し上げます。
平成28年9月8日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
平成29年度東京都予算要望書
東京つくし会は、精神障害者とその家族が地域で普通に当たり前に暮らせるための生活基盤を整備していただくため、下記の要望をいたします。要望の根拠は、障害者権利条約や障害者総合福祉法にも明記されています。また、東京都障害者計画(平成27~29年度)の基本理念とも合致しています。
<計画の基本理念>
1 障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現
2 障害者がいきいきと働ける社会の実現
3 全ての都民が共に暮らす地域社会の実現
Ⅰ 重点要望事項
① 東京都心身障害者福祉手当の支給
精神障害者と家族の経済的困窮は深刻です。
既に他の県区市町村では支給を実施しているところも増えているのが現状です。
東京都におかれましても、ぜひ適用するようお願いいたします。
② 精神保健啓発について
(1)中学生向けリーフレットの増刷
都内の公立中学校の全生徒に配布
(2)精神保健啓発講演会の実施
2回 (23区1ヶ所 多摩地区1ヶ所)
平成27年度予算で上記2項目の事業を実施しました。
- リーフレットについては各中学校あて100部と生徒全員に配布することが出来ませんでした。ある、江東区の副校長は、もっと多くあったら欲しいと電話を頂きました。早期発見、治療のためにも是非増刷をお願いします。
- また、講演会には2回で650名もの都民が参加し、とても役に立ったとのアンケートが寄せられました。
Ⅱ 精神障害者及び家族への医療・相談等支援
① アウトリーチ体制の整備の早期実現
具体的には、精神科病院と地域の診療所が連携し多職種チームによる訪問支援体制を構築できるようにし、保健医療計画の5ヵ年のなかで各区市町村最低1チームは整備し、引きこもりの患者、未治療者、治療困難者、退院後の患者を医療へ繋げるための対応の確保等の対策を講じてください。
② 訪問診療・訪問看護の充実
病気の症状などから通院が困難であったり、病識がなく治療を拒否する精神障害者に対しての、往診や訪問診療の充実をお願いいたします。
③ 精神科救急医療体制の整備
精神科の救急医療体制は他の疾患と比較しても、早急に整備が必要です。
(1)24時間365日対応できるシステムづくりをお願いします。一般救急と同様に身近な地域で症状に応じた適切な治療が受けられることが望ましく、特に、かかりつけの診療機関での救急診療ができればこれほど安心なことはありません。
(2)特に、夜間、休日の診療体制の整備の早期実現をお願いします。
④ 相談窓口の充実
昼間の相談窓口はある程度あるが、夜間、休日の相談先となると「ひまわり」「いのちの電話」等があるが殆どつながらない状況であり、機能を果たしているとはいえません。家族としては当事者への対応で大変困るときがありますので、緊急時に確実に対応できるよう是非、相談窓口を充実して下さい。
⑤ 身体疾患を合併する精神障害者への対応
ここ数年、合併症の精神障害者の相談が当会にも多く寄せられます。その主なものは、医療機関での受診拒否と単身生活の困難さです。内科、歯科など、医療機関への受診を受け入れるなどの指導の徹底をお願いします。
Ⅲ 住まいの確保・充実
1 グループホーム数の増と充実
第4期東京都障害福祉計画(平成27年度~29年度)では29年度末に「通所施設、短期入所施設やグループホーム等、6,720人分の整備を促進します。」としていますが、精神障害者の高齢化、合併症を併発する障害者が増加しています。そのような障害者のための、看護師の配置等による手厚いケアのできるグループホームの設置もお願いいたします。また、グループホーム数が不足して、入居待ちの方がいますので、増室が必要です。
2 当事者の一時休息・家族の一時避難先の確保
家族からの距離をとったり、病状の悪化を鎮めるためにショートステイはとても有効です。専門職員の配置などを行い、入院をしないで済むような対応が大事です。また、家族が当事者からの緊急避難先として利用できるようお願いいたします。
3 民間賃貸住宅への入居支援
(1)民間賃貸住宅を借りるときに必須条件になるのが、保証人です。しかし、多くの単身障害者の場合、保証人を立てられず入居が困難な場合が多々あります。区市によっては、公的保証人制度を実施しているところもあるようです。また、民間保証会社を利用し、保証料を区市が補助するだけのところもあります。東京都においては、公的保証人制度をすべての区市町村が実施するよう指導してください。
(2)賃貸住宅を利用する場合の家賃補助
障害者年金や家族からの仕送りだけでは、地域で一人で生活するのはとても厳しいものがあります。是非、家賃、敷金、礼金、手数料等の補助をお願いします。
(3)公営住宅への入居の拡大
① 社会的入院者の退院促進などに伴い、今後ニーズが増加してきます。単身、家族同居を含め整備戸数を大幅に増やしてください。
② 単身障害者の優遇入居枠を設けてください。
③ 建て替の都営住宅には、障害者向け住宅や福祉施設等と一体となった住宅の整備をしてください。
④ 東京都は、区市町村が関係団体等とともに居住支援協議会を設立し、障害者など住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居支援に係る具体的な取組を円滑に実施でるよう、協議会の設立促進・活動支援を行って下さい。
Ⅳ 精神障害者の所得保障及び経済負担の軽減
- 就労支援で所得保障を
1 企業の雇用義務化の前倒しを!
(1) 平成25年6月に企業での精神障害者の雇用が義務化されましたが、都内の企業の平成26年度末の雇用率は1.82%となっています。今後の推移を教えてください。また、雇用率を引き上げるための都としての方策を教えてください。
(2) 都庁や都立学校等での雇用チャレジを雇用期間の延長等条件を配慮し、継続してください。
2 就労への積極的支援
(1)一般就労を希望する障害者が企業等に就労できるよう、関係機関が連携して障害者雇用を促進し、福祉施設から一般就労への移行支援をお願いします。また、中小企業に対しても雇用促進に向けた取組の支援をお願いします。
(2)福祉就労の賃金が最低賃金より大幅に少ないのが現状です。これを補填するような支援をお願いします。
3 東京都心身障害者医療費助成の適用
精神障害者は内科(糖尿病、高血圧等)、歯科等のへの診療が多く、治療費の経済的負担で治療困難な方も多くいます。是非、精神障害者にも適用して下さい。
4 診断書費用の助成
精神障害による各種申請手続きの必要書類に添付する診断書費用を東京都が助成して下さい。(自立支援医療費申請・更新、精神保健福祉手帳申請・更新、障害年金申請・更新等)
Ⅴ 家族会活動への支援に関するもの
家族会活動は、半公的事業です。発病後すぐの家族は何をどうしたらよいのかわからず右往左往で当事者に対応しています。その時に、大きな役割を果たすのが家族会の相談活動や家族同士の交流活動です。まさに社会の貴重な資源です。この活動を長く、永続的に支えるためには人的にも物理的にも行政の支援が必要です。私たちは、その活動の拠点である東京つくし会事務所の家賃を始めとする維持費を貴重な会費収入で賄っているのが現状です。しかし、他県家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受けています。東京都においても、他県と同様な措置を講じてください。
Ⅵ 西多摩地域の地域間格差の改善
1 西多摩地域の精神科病院の数を少なく良質にし、日中活動場所が増えるように、東京都が積極的に関与をしてください。
(1)病院設置が多い青梅市等の行政が、福祉資源を作ることで、メリットが出るような配慮をお願いいたします。長い入院の場合、その病院の近くで自立していきたいと願う当事者は多いです。
(2)多くの精神障害者は、症状がありながらも、地域で様々なサービスを受けながら生活ができます。地域の偏見も触れ合うことで少なくなり、地域の福祉力が上がります。そして、地域生活を送ることで、入院患者にかかる費用は半分以下で済み経費の削減になります。
2 西多摩地区に多摩総合精神保健福祉センターの支所の設置
東京都の多摩総合精神保健福祉センターの管轄が広すぎ、また保健所の数も少ない状況では、なかなかサービスにつながりづらく、家族の負担は深刻な状況です。地域での安定した生活が困難な精神障害者への保健所等からの要請によるアウトリーチ支援、短期宿泊事業や、デイケアー実施も十分に利用ができません。是非とも、支所を西多摩地区に作って下さい。
平成28年9月8日 東京都教育委員会教育長 中井敬三 様 東京都精神保健福祉家族会連合会 平成29年度の精神保健教育事業予算に向けての要望書 平素より東京都の精神保健教育の取り組みにご尽力をいただいていることに敬意を表します。また、当会に対しましてもご理解をいただき感謝しております。 どうぞこの点につきましてもご検討いただきたいと願っております。 平成28年9月8日 東京都精神保健福祉家族会連合会 平成29年度東京都教育委員会への予算要望書 1 中学卒業までの学校教育の中で精神疾患に対する正しい知識を身につけさてください。 2 上記の実現のために教職員に対する研修を一層充実させてください。 3 保護者・学校関係者を含めた早期発見・早期治療に結びつく教育環境を作ってください。 精神疾患は思春期の発症が多く、全体の70%との統計もあります。中には小学生のうちに発症しているケースもあります。 東京都の強い指導力のもと、国にさきがけての実現をつよく要望いたします。 4 都立高校等での家族会の出前授業の実施
(通称名 東京つくし会)
会 長 真壁 博美
さて、平成27年度の福祉保健局予算で啓発事業として中学生向けの啓発リーフレット7万部を発行、都内の公立中学校に配布していただきました。今後、更なる児童、生徒が必要だと考えています。当会では私たち家族が持っている情報や体験を「支援される立場」ばかりではなく、教育現場での講演や教職員研修・保護者支援など「役に立つ家族会」でもありたいと思っております。
別添、要望事項につきましてご検討のうえご回答をいただきたくお願い申し上げます。
(通称:東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
また、発症の引き金になるのが学校でのいじめというケースも多いという見解もでています。
学校での早急の対策が強く望まれています。早期発見・早期治療がなされれば早くに治療効果がでてくるのは他の病気と一緒です。
生徒に精神疾患の啓発と早期発見、早期治療の必要性について家族会が話す機会を作ってください。また、市区町村に対しても同様の機会がいただけるようご指導下さい。
平成29年7月26日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
東京つくし会は、精神障がい者とその家族が地域で普通に当たり前に暮らせるための生活基盤を整備していただくため、下記の要望をいたします。要望の根拠は、障害者権利条約や障害者総合支援法にも明記されています。また、東京都障害者計画の基本理念とも合致しています。
<計画の基本理念>
- 障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現 2 障害者がいきいきと働ける社会の実現 3 全ての都民が共に暮らす地域社会の実現
重点要望事項
1 心身障害者医療費助成(マル障)を精神障がい者にも適用してください。
すでに都議会へ請願書を提出し定例の3月都議会において満場一致で可決されております。
また該当所管におかれましては当会で実施し作成しました「東京に暮らす精神障がい者の医療費の負担度に関する調査」報告書を提出しております。
この報告書からは精神障がい当事者・家族の切実な声が聴こえてきます。
平成30年度での実現を強く要望いたします。
2 西多摩地区に多摩総合精神保健センターの支所の設置をしてください。
東京都の多摩総合精神保健センターの管轄が広すぎ、また保健所の数も少ない状況では、サービスにつながりづらく、家族の負担は深刻な状況です。
地域での安定した生活が困難な精神障害者への保健所等からの要請によるアウトリーチ支援、デイケアー実施なども十分に利用ができません。是非とも、支所を西多摩地区に作って下さい。
1: 精神障害者及び家族への医療・相談等支援
① アウトリーチ体制の整備の早期実現
具体的には、精神科病院と地域の診療所が連携し多職種チームによる訪問支援体制を構築できるようにし、保健医療計画の5ヵ年のなかで各区市町村で最低1チームは整備し、引きこもりの患者、未治療者、治療困難者、退院後の患者を医療へ繋げるための対応の確保等の対策を講じてください。
② 訪問診療・訪問看護の充実
病気の症状などから通院が困難、また病識がなく治療を拒否する精神障害者に対しての往診や訪問診療の充実をお願いいたします。
③ 精神科救急医療体制の整備
精神科の救急医療体制は他の疾患と比較しても、早急に整備が必要です。
(1)24時間365日対応できるシステムづくりをお願いします。一般救急と同様に身近な地域で症状に応じた適切な治療が受けられることが望ましく、特に、かかりつけの診療機関での救急診療ができればこれほど安心なことはありません。
(2)特に、夜間、休日の診療体制の整備の早期実現をお願いします。
④ 相談窓口の充実
昼間の相談窓口はある程度あるが、夜間、休日の相談先となると「ひまわり」「いのちの電話」等があるが殆どつながらない状況であり、機能を果たしているとはいえません。家族としては当事者への対応で大変困るときがありますので、緊急時に確実に対応できるよう是非、相談窓口を充実して下さい。
⑤ 身体疾患を合併する精神障害者への対応
ここ数年、合併症の精神障害者の相談が当会にも多く寄せられます。
その主なものは、医療機関での受診拒否と単身生活の困難さです。内科、歯科など、医療機関への受診を受け入れるなどの指導の徹底をお願いします。
2:住まいの確保・充実
① グループホーム数の増と充実
第4期東京都障害福祉計画(平成27年度~29年度)では29年度末に「通所施設、短期入所施設やグループホーム等、6,720人分の整備を促進します。」としていますが、精神障害者の高齢化、合併症を併発する障害者が増加しています。そのような障害者のための、看護師の配置等による手厚いケアのできるグループホームの設置もお願いいたします。また、グループホーム数が不足して、入居待ちの方がいますので、増室が必要です。
② 当事者の一時休息・家族の一時避難先の確保
家族からの距離をとり、病状の悪化を鎮めるためにショートステイはとても有効です。専門職員の配置などを行い、入院をしないで済むような対応が大事です。また、家族が当事者からの緊急避難先として利用できるようお願いいたします。
3: 民間賃貸住宅への入居支援
(1)民間賃貸住宅を借りるときに必須条件になるのが、保証人です。しかし、多くの単身障害者の場合、保証人を立てられず入居が困難な場合が多々あります。区市によっては、公的保証人制度を実施しているところもあるようです。また、民間保証会社を利用し、保証料を区市が補助するだけのところもあります。東京都においては、公的保証人制度をすべての区市町村が実施するよう指導してください。
(2) 賃貸住宅を利用する場合の家賃補助
障害年金や家族からの仕送りだけでは、地域での単身生活はとても厳しいものがあります。是非、家賃、敷金、礼金等の補助をお願いします。
(3)公営住宅への入居の拡大
① 社会的入院者の退院促進などに伴い、今後ニーズが増加してきます。単身、家族同居を含め整備戸数を大幅に増やしてください。
② 単身障害者の優遇入居枠を設けてください。
③ 建て替の都営住宅には、障害者向け住宅や福祉施設等と一体となった住宅の整備をしてください。
④ 東京都は、区市町村が関係団体等とともに居住支援協議会を設立し、障害者など住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居支援に係る具体的な取組を円滑に実施でるよう、協議会の設立促進・活動支援を行って下さい。
4: 精神障害者の就労支援
1 就労への積極的支援
- 一般就労を希望する障害者が企業等に就労できるよう、関係機関が連携して障害者
雇用を促進し、福祉施設から一般就労への移行支援をお願いします。また、中小企業に対しても雇用促進に向けた取組の支援をお願いします
2)福祉就労の賃金が最低賃金より大幅に少ないのが現状です。これを補填するような支援をお願いします。
3) 都庁や都立学校等での雇用チャレジの雇用期間の延長等条件を配慮して下さい。家族会活動への支援に関するもの
家族会活動は、半公的事業です。発病後すぐの家族は何をどうしたらよいのかわからず右往左往で当事者に対応しています。その時に、大きな役割を果たすのが家族会の相談活動や家族同士の交流活動です。まさに社会の貴重な資源です。この活動を長く、永続的に支えるためには人的にも物理的にも行政の支援が必要です。私たちは、その活動の拠点である東京つくし会事務所の家賃を始めとする維持費を貴重な会費収入で賄っているのが現状です。しかし、他県家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受けています。東京都においても、他県と同様な措置を講じてください。
平成29年7月26日 東京都精神保健福祉家族会連合会 (通称:東京つくし会) 会 長 眞壁 博美 平成30年度東京都教育委員会への予算要望書 1 中学卒業までの学校教育の中で精神疾患に対する正しい知識を身につけさせてください。 2 上記の実現のために教職員に対する研修を一層充実させてください。 3 保護者・学校関係者を含めた早期発見・早期治療に結びつく教育環境を作ってください。 精神疾患は思春期の発症が多く、全体の70%との統計もあります。中には小学生のうちに発症しているケースもあります。 また、発症の引き金になるのが学校でのいじめというケースも多いという見解もでています。学校での早急の対策が強く望まれています。 早期発見・早期治療がなされれば早くに治療効果がでてくるという研究結果が出ています。 東京都の強い指導力のもと、国にさきがけての実現をつよく要望いたします。 4 都立高校等での家族会の出前授業の実施 生徒に精神疾患の啓発と早期発見、早期治療の必要性について家族会が話す機会を作ってください。また、市区町村に対しても同様の機会がいただけるようご指導下さい。
平成30年7月6日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 眞 壁 博 美
平成31年度東京都予算要望書
東京つくし会は、精神障がい者とその家族が地域で普通に当たり前に暮らせるための生活基盤を整備していただくため、下記の要望をいたします。要望の根拠は、障害者権利条約や障害者総合支援法にも明記されています。また、東京都障害者計画の基本理念とも合致しています。
<計画の基本理念>
- 障がい者が地域で安心して暮らせる社会の実現
- 障がい者がいきいきと働ける社会の実現
- 全ての都民が共に暮らす地域社会の実現
重点要望事項
1 精神障がい当事者の一時休息の場所を拡充してください。
在宅で療養している当事者は、時には家族から距離をおき病状の悪化を鎮めるためのショートステイが必要であり、また有効でもあります。都立中部総合精神保健福祉センターで実施している短期宿泊事業の利用対象者の拡大と利用手続きの簡素化を求めます。また都立多摩総合精神保健福祉センターでの同事業の復活を要望します。また民間のグループホームで実施している同事業についても同様の措置を講じてください。更に施設の拡大を求めます。
2 家族の一時避難所を作ってください。
家族が当事者から緊急に避難をしなければならない状況が発生しております。昨今の都内の宿泊をめぐる状況は緊急時には対応が困難です。宿泊だけの対応で十分ですので既存の施設での対応をお願いします。
3「心身障害者福祉手当」を精神障がい者にも支給してください。
身体・知的障がい者には支給されている手当が未だに未支給のままです。平成31年よりの実施を強く要望いたします。
1:精神障がい者の高齢化対策について
●高齢化対策
いわゆる「8050」問題は精神障がい者にとってはさらに深刻な問題となっております。精神障がい者自身が65才を過ぎ同居の親と共に「介護保険サービス」に移行する方が増えているという現実と地域活動支援センターの利用ができなくなった、などがあります。継続して障害福祉サービスも利用できるように要望します。
◎ 「障害福祉サービス」から「介護保険サービス」への切れ目のない支援のためにサービス提供者の「人材養成」と「負担軽減」につき要望します。
(1)介護保険の利用者負担(1割)が重荷です。
負担軽減する仕組み(償還)を作ってください。
(2)ケアマネージャーに変更があっても、サービスの円滑な利用が持続できるように、
特に精神疾患に必要な薬の処方の重大事が認識できるような人材育成をしてください。
(3)終の棲家となる介護事業所の倒産または経営不振による障がい者の放り出し、また障害者悪な状態に置くことのないように支援体制の検討をしてください。
2:住まいの確保・充実
- グループホーム数の増と充実
東京都障害福祉計画(平成30年度~32年度)では「通所施設、短期入所施設やグループホーム等、8,180人分の整備を促進します。」としていますが、精神障害者の高齢化や合併症を併発する障害者が増加しています。そのような障害者のための、看護師の配置等による手厚いケアのできるグループホームの設置もお願いいたします。
また、グループホーム数が不足して、入居待ちの方がいますので、増室が必要です。
- 民間賃貸住宅への入居支援
(1)民間賃貸住宅を借りるときに必須条件になるのが、保証人です。しかし、多くの単身障がい者の場合、保証人を立てられず入居が困難な場合が多々あります。
(2)区市によっては、公的保証人制度を実施しているところもあるようです。
また、民間保証会社を利用し、保証料を区市が補助するだけのところもあります。
東京都においては、公的保証人制度をすべての区市町村が実施するよう指導してください。
- 賃貸住宅を利用する場合の家賃補助
障害年金や家族からの仕送りだけでは、地域での単身生活はとても厳しいものがあります。是非、家賃、敷金、礼金等の補助をお願いします。
◎精神障がい者における安心安定して暮らす住まいの重要性から東京都は、区市町村が関係団体等とともに「居住支援協議会」を設立し、障害者など住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居支援に係る具体的な取組を円滑に実施できるよう、協議会の設立促進および活動支援を行って下さい。
- 公営住宅への入居の拡大
社会的入院者の退院促進などに伴い、今後ニーズが増加してきます。単身、家族同居を含め整備戸数を大幅に増やしてください。
- 単身障がい者の優遇入居枠を設けてください。
(2)建て替の都営住宅には、障がい者向け住宅や福祉施設等と一体となった住宅の整備をしてください。
3: 精神障がい者の就労支援について
就労への積極的支援を要望します。
(1)就労を希望する障がい者が企業等に就労できるよう、関係機関が連携して障害者雇用を促進し、一般就労への移行支援をお願いします。
(2)就労後の職場定着のために企業へ「障がい特性の理解の研修支援」をお願いします。
(3)福祉就労の賃金が最低賃金より大幅に少ないのが現状です。
これを補填するような支援をお願いします。
(4) 都庁や都立学校等での雇用チャレジの雇用期間の延長等条件を配慮して下さい。
4:家族会活動への支援について
家族会活動は、半公的事業です。
発病後すぐの家族は何をどうしたらよいのかわからず右往左往で当事者に対応しています。その時に、大きな役割を果たすのが家族会の相談活動や家族同士の交流活動です。
まさに貴重な社会資源です。
この活動を長く永続的に支えるためには人的にも物理的にも行政の支援が必要です。
私たちは、その活動の拠点である東京つくし会事務所の家賃を始めとする維持費を会費収入で賄っている現状ですが、他県家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受けています。
東京都においても、他県と同様な措置を講じてください。
5;西多摩地域に多摩総合精神保健福祉センターの支所を設置をして下さい。
同じ都内でありながら多摩地域においては23区とのサービス格差の訴えがあります。
特に西多摩地域においては支所があれば各種研修などに事業所職員の参加がしやすくなり、専門家のスキルアップが期待できます。
- 各市、町の保健師の拡充をして下さい。
家族・当事者が十分に相談できる体制を作ってください。
- 訪問看護の充実を求めます。
地域特性を理解でき指導的役割ができる支所が必要です。
- 当事者の日中活動の場としての充実を支所が担えれば相談にも行きやすくなり、保健所機能の理解も深まります。
6:アウトリーチの拡充への支援を要望します。
精神医療において有効性が認められてはおりますが、行政の支援なしでは拡充が難しい状況です。体制つくりの検討をお願いいたします。現在いくつかの区での実施、検討が進められていますが、都の区市町村への支援をお願いします。
7:障害者手帳の色を統一してください。
東京都では障がい種別によって手帳の色が違います。
知的や精神では手帳を提示するときに回りに気を使ってしまう、とういう声がきかれます。特に精神の保健福祉手帳においては社会的な要件が手帳の利用を妨げる一因となっています。他県と同様に色の統一を要望します。
平成30年7月6日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
平成31年度東京都教育委員会への予算要望書
1 中学卒業までの学校教育の中で精神疾患に対する正しい知識を理解できるようにしてください。
2 上記の実現のために教職員に対する研修を一層充実させてください。
3 保護者・学校関係者を含めた早期発見・早期治療に結びつく教育環境を作ってください。
精神疾患は思春期の発症が多く、全体の70%との統計もあります。中には小学生のうちに発症しているケースもあります。
また、発症の引き金になるのが学校でのいじめというケースも多いという見解もでています。疾病に対する理解不足が原因とも思われます。学校での早急な対策が強く望まれています。
早期発見・早期治療がなされれば早くに治療効果がでてくるという研究結果が発表されています。
東京都の強い指導力のもと、国にさきがけての実現をつよく要望いたします。
4 都立高校等での家族会の出前授業の実施
生徒に精神疾患の啓発と早期発見、早期治療の必要性について家族会が話す機会を作ってください。また、市区町村に対しても同様の機会がいただけるようご指導下さい。
令和元年7月11日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 真壁 博美
2020年度東京都予算への要望書
私たち家族の重点項目
1「心身障害者福祉手当」を精神障がい者にも支給してください。
この制度ができてから既に45年、いまだ精神障がい者には心身障害者福祉手当は未支給のままです。障害者間の格差を是正し精神障がい者が地域で安心して暮らせるようにしてください。東京都23区の一部の区と町では独自の制度を実施していますが、財政状況等により実施できない自治体もあり二重の格差の拡大に繋がってしまっており好ましい状況とは思えません。身体・知的障がい者の方がたと同様の施策の早急の実施を望みます。パラリンピックの開催される2020年度よりの実施を強く要望いたします。
2 精神障がい当事者の一時休息の場所を拡充してください。
在宅で療養している当事者は、時には家族から距離をおき病状の悪化を鎮めるための一時休息の場が必要です。入院治療を未然に防ぐためにもショートステイはとても効果的な制度です。是非、制度の拡充を」お願いします。
(1)区市町ごとに一か所をグループホーム内に設置してください。
(2)利用手続きの簡素化等
都立中部総合精神保健福祉センターで実施している短期宿泊事業の目的にそって柔軟な制度の運用にしてください。一時休息は素早い対応が必要です。そのために、特に利用手続きの簡素化を求めます。また都立多摩総合精神保健福祉センターでの同事業の復活を要望します。
3 家族の一時避難所を作ってください。
家族が当事者から身体的暴力を受けるなど緊急に避難をしなければならない状況が常に発生しています。特に四六時中当事者と生活をともにしている家族の精神的に追い込まれてゆく現状からの回避と、休養の場所の必要性は緊急を要しています。6月には、練馬区で痛ましい事件が起きています。是非、既存の施設での対応を速やかにお願いします。
他の重要項目
1 都立保健所における精神障がい者への対応の充実及びアウトリーチ事業の充実
(1)都立保健所における精神障がい者への対応の充実
多摩地区の人口は約420万人にのぼり、広大な保健行政区域の中に都立保健所は現在5か所設置されています。都立保健所は市町村との役割分担で①福祉困難事例②未治療者 ③医療中断者 ④薬物⑤児童⑥思春期についての事業を行っています。一方、市町村は①一般相談②居宅生活支援事業を行っています。しかし、都立保健所でこの事業を担当する保健師(地域保健担当)は精神障害者だけではなく、難病患者、重症心身障害児(者)等の業務をも行っており、精神障がい者及びその家族へのサポートはとても厳しいものがあります。特に、未治療者、医療中断者、引きこもりなどへの素早い対応を行うためには、保健師の増員及び精神保健専任保健師の新設が必要です。強く要望します。
(2)アウトリーチ事業の充実
この事業は精神障がい者が地域で暮らしていくための支援事業ですが、現在は精神保健センターで未治療、医療中断者を主に実施していますが更に、機能のより一層の強化と充実をお願いします。
2:住まいの確保・充実
(1) 民間賃貸住宅への入居支援
民間賃貸住宅を借りるときに必須条件になるのが、保証人です。しかし、多くの単身障がい者の場合保証人を立てられず入居が困難な場合があります。既に渋谷区、千代田区、目黒区、北区などでは高齢者や障がい者に対して家賃補助制度や、民間保証会社を区が紹介しています。しかし、現状ではまだ未実施の区市町村が多いのが実態です。精神障がい者の地域でスムースな暮らしを支援するために次のことをお願いします。
- 東京都においては、公的保証人制度をすべての区市町村が実施するよう指導してください。
- 賃貸住宅を利用する場合の家賃補助
障害年金や家族からの仕送りだけでは、都内での単身生活はとても厳しいものがあります。是非、家賃、敷金、礼金等の補助をお願いします。
(2) 公営住宅への入居の拡大
精神障がい者の退院促進などに伴い、単身者の地域での暮らしニーズが増加しています。都営住宅等公営住宅への入居ができるよう条件等の見直しをしてください。
① 障がい者単身者枠の新設(60歳未満)・優先申し込み及び家族同居を含め整備戸数を大幅に増やしてください。
② 建て替えの都営住宅には、障がい者向け住宅や福祉施設等と一体となった住宅の整備をしてください。
(3) 居住支援協議会の設置促進
協議会は地方公共団体、居住支援団体、不動産会社が連携をして障がい者、高齢者等の入居を支援する団体で、東京都、区市町村が設置していますが、現在8区、4市とどまっており一層の設置促進が急務です。精神障がい者が安心安定して暮らすことができる住まいの重要です。
東京都は、区市町村が関係団体等とともに「居住支援協議会」を設立し、障害者など住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居支援に係る具体的な取組を円滑に実施できるよう、協議会の設立促進及び活動支援を行って下さい。
3:精神障がい者の就労支援について
東京就労支援施策について
(1)実施しているチャレンジオフィス(短期雇用)の採用人数の増と雇用期間等について充実してください。また東京チャレンジオフィスについて、どの程度の実績があるのか教えてください。
(2)精神障害者の東京都での正規雇用職員の法的雇用率を上回る採用をお願いします。
(3)福祉就労の賃金が最低賃金より大幅に少ないのが現状です事業所によっては、10分30円程度の賃金があるのが実態です。都としても積極的な支援策をお願いします。また、都内の就労支援事業所の存在すら危ぶまれる状況があります。
(4)就労後の職場定着のために企業への「障がい特性理解の研修」の支援体制をお願いします。
(5)短時間就労への周知と理解・促進を行政・民間事業者へ早急に徹底してください。
4:家族会活動への支援について
家族会活動は、広範な都民の精神保健福祉に関する声を反映する社会的な活動であります。また、行政では及ばない範囲を担当する準公的な事業であるとの認識をしております。これから、8050問題等社会的問題が多数あり、家族会はなくてはならない存在だと思っています。しかし、活動の拠点たる事務所は、当会の会員の会費によって賄われており、不安定な状況にあります。
是非、事務所の運営について他県と同様に都立精神保健センター等を使用させてください。他県家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受け活動しております。
5:障害者手帳・カードの仕様を統一してください。
東京都では障がい種別によって手帳の色がちがいます。知的や精神では手帳を提示する時にまわりに気を使ってしまう、という声が聞かれます。特に精神の保健福祉手帳においては社会的な要件が手帳の利用をさまたげる一因となっています。他県同様に色の統一を要望します。また カード化した場合においても3障がい同様の仕様にしてください。
2019年7月11日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
2020年度東京都教育委員会への予算要望書
精神保健福祉の啓発・広報活動の推進に努めてください。
文部科学省が2018年3月に告示した、2022年から使用する高校の新学習指導要領の保健体育に「精神疾患の予防と回復」の項目ができ、「精神疾患の予防と回復には、運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活を実践するとともに、心身の不調に気付くことが重要であること。また疾病の早期発見及び社会的な対策が必要であること」と盛り込まれました。
1978年告示の高校の学習指導要領から、中学も77年告示の学習指導要領から精神疾患の記述がなくなってしまいました。今回、高校の教科書で40年ぶりに復活することになりました。
現場の教職員に対する研修を充実させ、早期治療に繋がる実施計画を作成してください。
1:現場の教職員に対する研修を充実させ、早期治療に繋がる実施計画を作成してください。
2:保護者・学校関係者を含めた早期発見・早期治療となる教育環境を作ってください。
3:都立高校等での家族会の出前授業の実施
生徒に精神疾患の啓発と早期発見・早期治療の必要性について家族会が話す機会を作ってください。
また市区町村に対しても同様の機会がいただけるようご指導ください。
令和2年6月30日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
重点項目
1「心身障害者福祉手当」を精神障がい者にも支給してください。
精神障がい者の暮らしは、東京都つくし会の調査によれば母65.4%,父50.4%と両親との同居半数以上を占めています。また収入は障害年金が64.6%と公的年金が最も多く、家族への依存度が高くなっており、精神障がい者が地域で当たり前に暮らしていくには程遠い状況です。しかし、一方23区では12区と過半数の区が福祉手当を支給しています。町でも1町が支給をしています。このような状況も考慮され精神障がい者の実情を踏まえ東京都におかれましても精神障害者に心身障害者福祉手当を精神障がい者にも支給してくださるようお願いします。
2 精神障がい者の退院促進のショートステイ事業と都立センターの短期宿泊事業等を拡充してください。
- 現在東京都ではグループホーム活用型のショートステイ事業を令和2年度は5事業所で実施していますが、利用希望者がとても多いと聞いています。東京都の1年以上の長期入院者は9,972名(平成30年福祉保健局資料)と全体入院患者数の半数以上です。そしてその多くが社会的入院です。これらの方の退院促進を進めるためにさらなる事業の拡大をお願いします。なお、令和元年度の利用実績を教えてください。
- 都立精神保健福祉センターでの短期宿泊事業、一時入所事業を拡充してください。都立中部総合精神保健福祉センターで実施している短期宿泊事業は年間6週間以内で定員20名の利用、一時入所は利用期間が14日以内で定員4名の利用となっています。利用手続きの簡素化と定員の拡大を求めます。また、この事業を都立多摩総合精神保健センターでも実施してください。
3 家族の一時避難所を作ってください。
家族が当事者から身体的暴力を受けるなど緊急に避難をしなければならない状況が日常化しています。特に四六時中当事者と生活をともにしている家族の精神的に追い込まれてゆく現状からの回避と、休養の場所の必要性は緊急を要しています。特に、新型コロナウイルスの感染拡大対策での対応と併せ是非、既存の施設での対応を速やかにお願いします。
他の重要項目
1:都立保健所における精神障がい者への対応の充実及びアウトリーチ事業の充実
- 都立保健所の拡充について
新型コロナウイルスへの対応で日夜懸命の対応をされている保健所職員の皆様に敬意を表します。多摩地域の保健所は平成16年4月統廃合され既に16年が立っています。改めて、都立保健所の拡大と充実を求めます。特に精神保健担当の保健師の増員を強く求めます
- 西多摩地区に多摩総合精神保健福祉センター機能の設置
西多摩保健所は管轄地域は多摩地域の約半分の面積を占め、精神科病院も10病院、病床は2442床と人口万対比で178.8床と非常に多い地域です。精神障がい者も手帳所持者3,128名自立支援医療6,568名です。しかし、多摩総合精神保健福祉センターの利用者は相談で235件、デイケア2件、アウトリーチ1件、高齢者相談2件(平成30年度利用者数)と他の都立保健所管内の利用と比べ極めて低い状況にあります。これは、多摩総合精神保健福祉センターがあまりにも利用しにくい場所にあるからだと思います。是非、西多摩地区に多摩総合精神保健福祉センターの支所機能を設置してください。
- アウトリーチ事業の充実
現在東京都の3精神保健福祉センターではアウトリーチ事業を実施していますが、その利用方は保健所を通す仕組みとなっており、支援開始に繋がるまで1か月以上かかる場合があり、未治療、医療中断、長期の引きこもり等緊急を要する事例に対応しきれていない。ちなみに多摩総合精神保健福祉センターでは平均38日も要しています。是非、手続きの簡略化で対応を早くしてください。合わせて、対象件数の増加をお願いします。
2:住まいの確保・充実
(1) 民間賃貸住宅への入居支援
民間賃貸住宅を借りるときに必須条件になるのが、保証人です。しかし、多くの単身障がい者の場合保証人を立てられず入居が困難な場合があります。既に渋谷区、千代田区、目黒区、北区などでは高齢者や障がい者に対して家賃補助制度や、民間保証会社を区が紹介しています。しかし、現状ではまだ未実施の区市町村が多いのが実態です。精神障がい者の地域でスムースな暮らしを支援するために次のことをお願いします。
- 東京都においては、公的保証人制度をすべての区市町村が実施するよう指導してください。
- 賃貸住宅を利用する場合の家賃補助
障害年金や家族からの仕送りだけでは、都内での単身生活はとても厳しいものがあります。是非、家賃、敷金、礼金等の補助をお願いします。
(2) 公営住宅への入居の拡大
都営住宅の入居基準では、単身の精神障がい者が申し込むことはできません。民間賃貸住宅への入居が難しい中入居ができるよう条件等の見直しをしてください。
- 障がい者単身者枠を60歳未満でも申し込めるようにしてください。また、優先枠を設けてください。
- また、家族同居を含め整備戸数を大幅に増やしてください。
- 世帯向け住宅の優遇の資格を甲優遇(甲は5倍)も乙優遇と同じ優遇率を7倍にしてください。
- 建て替えの都営住宅には、障がい者向け住宅や福祉祉施設等と一体となった住宅の整備をしてください。また、空き家住居については、是非グループホームとして利用できるようにしてください。
(3) 居住支援協議会の設置促進
居住支援協議会は地方公共団体、居住支援団体、不動産会社が連携をして障がい者、高齢者等の入居を支援する団体で、東京都、区市町村が設置しています。現在15区、6市と徐々に増えつつありますが一層の設置促進をお願いします。精神障がい者が安心安定して暮らすことのできる住まいが重要です。
東京都は、区市町村が関係団体等とともに「居住支援協議会」を設立し、障害者など住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居支援に係る具体的な取組を円滑に実施できるよう、協議会の設立促進及び活動支援を行って下さい。
3:精神障がい者の就労支援について
東京就労支援施策について
2020年4月1日施行されたソーシャルファーム条例ですが、障がいがあってもなくても、誰でも生き生きと働くことができる社会の仕組みづくりを基本にしていますが、私たち精神障がい者家族はこの制度に期待をしています。現在の進捗状況を教えてください。
(1)都庁及び東京都教育委員会での障害者活躍推進計画が2020年4月から5か年計画で始まります。都職員の声は、障害者にとって働きやすいかとの問いに「とてもそう思う」と「そう思う」が都教育委員会59.8%都庁43.4%。また障害者雇用に関する理解が進んでいるかの問いに「とてもそう思う」と「そう思う」教育委員会68.7%知事部局47.1%という、職場で働く人の声が出ています。このような状況の中で一層の障害者雇用の促進をお願いします。
①知事部局においては障害者雇用率3%と定着率93.5%以上で目標達成を是非お願いします。
②東京都教育委員会におかれましては、雇用率2.6%、定着率89.7%以上の目標の達成をお願いします。その際、障がいの特性に 配慮した出勤時間の調整等の就労をお願いします。
③雇用形態ですが、非常勤職員から正規職員への雇用の実現を是非お願いします。
④計画を推進するにあたり、家族や当事者の声を是非聴く機会を設けてください。
(2)福祉就労の賃金が最低賃金より大幅に少ないのが現状です。都として積極的な支援をお願いします。
(3)就労後の職場定着のために企業への「障がい特性理解の研修」の支援体制をお願いします。
(4)短時間就労への周知と理解・促進を行政・民間事業者へ早急に徹底してください。
(5)チャレンジ雇用非常勤期間(3年)の延長をお願いします。また、サポートオフィスについては期間満了後(5年)の再採用を含めた期間延長及び一般就労への支援を更にお願いします。
4:家族会活動への支援について
家族会活動は、広範な都民の精神保健福祉に関する声を反映する社会的な活動であります。また、行政では及ばない範囲を担当する準公的な事業であるとの認識をしております。これから、8050問題等社会的問題が多数あり、家族会はなくてはならない存在だと思っています。しかし、活動の拠点たる事務所は、当会の会員の会費によって賄われており、不安定な状況にあります。
是非、事務所の運営について他県と同様に都立精神保健センター等を使用させてください。他県連家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受け活動しております。
令和2年7月1日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 眞壁 博美
精神保健福祉の啓発・広報活動の推進に関する要望書
精神疾患の患者が20歳未満で38.5万人(2017年度)と2002年(22.8万人)と比較し約16万人と15年間で60%強も全国で増加している。10代で精神疾患が急増しています。パニック障害、不安症、うつ病、統合失調症など成人と同じ疾患が見られ、多くの場合20歳代で発症すると言われています。早期の発見で治療に繋がります。
2022年から使用する高校の新学習指導要領の保健体育に「精神疾患の予防と回復」の項目ができ、「精神疾患の予防と回復には、運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活を実践するとともに、心身の不調に気付くことが重要であること。また疾病の早期発見及び社会的な対策が必要であること」と盛り込まれました。東京都においては、高等学校だけではなく小学校、中学校においても是非、授業の中に同様の内容を取り入れてください。
1 中学生を対象とした心の病を理解するパンフを作成してください。
精神疾患の発症は思春期の真っ只中の中学生が一番多いと言われています。早期に発見することで、慢性化重症化を予防できます。
2 保護者、学校関係者への啓発のための講演会等を開催してください。
3 子どもや保護者からの相談体制充実をお願いします。
東京都教育相談センターの相談窓口に東京つくし会を掲載してください。同じ悩みを持つご家族の相談に対応できると思います。
令和3年7月19日
東京都知事
小池 百合子様
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 真壁 博美
2022年度(令和4年度)東京都予算への要望書
暑さ厳しき折、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。
また、当会に対するご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
未曽有の新型コロナウイルス感染症の更なる拡大を抑え都民の命と健康を守る活動の先頭に立たれている都知事を始め関係各局の皆様に心より敬意を表します。
さて、2022年度東京都予算の編成にあたり私たち精神障がい者家族の切実な要望を下記のとおりまとめました。是非とも来年度予算で実施していただきますようお願いします。
重点項目
1 アウトリーチ(訪問診療)拡充で精神科医療に繋げてください
アウトリーチ事業については都道府県、政令指定都市、東京都特別区、中核市が実施することになっています。東京都の現状は都立精神保健福祉センター及び世田谷区、練馬区、豊島区並びに中核都市である八王子市が実施しているのみです。
精神障がい者数は年々増加しており、東京都の精神保健福祉手帳交付件数(平成30年度)は118,352件で平成18年度交付件数40,123件の3倍にもなっています。また、自立支援医療件数も平成30年度は226,704件でしたが平成18年度127,490件の約1.8倍にもなっています。
地域には精神保健福祉につながらない方がまだまだ沢山いることが予想されます。このような現状から、次のことを要望します。
(1)すべての都立保健所管内にアウトリーチ事業所を複数個所設置してください。
(2)23区でアウトリーチ事業の未実施の区に東京都から支援を行ってください。
(3)都立精神保健福祉センターのアウトリーチ事業を充実してください。
2 思春期における精神疾患の早期発見で教育の保障をしてください
精神疾患の患者が20歳未満で38.5万人(2017年度)と2002年(22.8万人)と比較し約16万人と15年間で60%強も全国で増加しています。その発症年齢の半数は10代半ば(14歳)迄に発症しており、4分の3が20代半ばまでに発症しています。つまり精神疾患の発症は一般のイメージよりも早く、児童、生徒、学生の年齢でその多くが発症しているということです。
精神疾患に罹患すると、その病気の期間が長くかつ、治癒することが難しくなります。そして、この疾患の特徴として生活障害が大きいからです。発病当初から重篤であり、不登校や休学を余儀なくされることも稀ではありません。
そこで、次のことを要望します。
(1)精神疾患を予防する教育と早期発見のための啓発パンフを中学2年生に配布してください。
本格的な「病気」となる前に気付いて発症を予防することが精神疾患対策では重要な課題です。
また、発症した場合でも早めに対処を始めることもこの年代では特に大切です。それは社会人として活躍するために重要この上ない教育と学校の卒業資格を得る年代だからです。高校を退学することの将来への影響は、当事者にとってはかり知れないものがあります。そのため、教職員や家族や友達等身近にいる方が少しでも早く気付くことで、適切な対処をとることができます。そのためには、一定程度の知識が必要です。是非、中学2年生向けのパンフを作成し配布してください。
(2)スクールカウンセラーの充実と新たに複数の精神保健福祉士の配置と全教職員への研修の実施をお願いします。
スクールカウンセラー等の相談員に相談した件数が、平成 27 年度は 855 件、平成 28 年度は1369件、平成 29 年度は 1450 件と年々増加している(平成30年度都教委報告による)と報告されおり、ますますその役割を担っています。しかし、スクールカウンセラーについては、都内のすべての公立小・中学校及び都立学校に配置されていますが、非常勤職員で任期が1年と極めて不安定な職種となっています。現場で常時対応ができるよう常勤職員として配置してください。
次に、現行のスクールカウンセラー(臨床心理士)の配置だけでなく、医療に繋げたり予防策に対応のできる精神保健福祉士の配置をお願いします。また、すべての教職員に精神疾患教育を実施してください。
(3)小学校、中学校への精神保健教育の導入
2022年度から使用する高校の新学習指導要領の保健体育に「精神疾患の予防と回復」の項目ができ、「精神疾患の予防と回復には、運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活を実践するとともに、心身の不調に気付くことが重要であること。また疾病の早期発見及び社会的な対策が必要であること」と盛り込まれました。東京都においては、高等学校だけではなく小学校、中学校においても是非、授業の中に同様の内容を取り入れてください。
(参考資料)
公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 みんなねっとによる全国調査2020年1月発表
「当事者の存在を家族として一緒によりオープンにするために、どのような社会整備、家族支 援が必要だと思いますか?有効だと思われるが特に課題と思うものを 3 つ選んでください」の問に対する回答です。
(1)義務教育課程で精神障害の理解を促す授業を増やす 1347
(2)家族として応援できるように家族会活動に対する助成 773
(3)地域社会での当事者会と連携した理解啓発プログラムを行う 800
(4)当事者への医療の充実 855
(5)当事者のへの福祉サービスの充実 1121
(6)家族へのケアを含む行政からの支援の充実1133
他の重点要望項目
1 障害者差別解消条例の普及啓発
平成30年10月に東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例が施行されましたが対象となる「障害者」は、障害者手帳を持っている人に限りません。身体障害のある人、知的障害のある人、精神障害のある人(発達障害のある人も含む)、その他の心や体のはたらきに障害がある人で、障害だけでなく、慣習や文化等、社会の中にあるバリアによって、日常生活や社会生活に相当な制限を受けている人すべての方が対象となっています。
条例が設置されてから3年が経過しますが、この間の相談件数は、平成30年度が307件、令和元年度363件となっています。また、市区町村における相談件数は令和元年度270件となっています。障がい者の人数約80万人(H31年3月末現在障害者手帳交付人数)です。相談者数はわずか0.001%です。今後、更に普及啓発をする必要があります。そこで次のことを要望します。
(1)リーフレット・パンフレットの増刷と配布
現在、都で発行している「みんなで 支え合うともに生きる東京へ」等の増刷配布をお願いします。
(2)子どもたちへの差別解消の啓発活動を積極的に行ってください。特に、小学校からの障害理解を深めるための取組みが必要です。市区町村教育委員会への働きかけをお願いします。
2 家族会活動への支援について
家族会活動は、広範な都民の精神保健福祉に関する声を反映する社会的な活動であります。
また、行政では及ばない範囲を担当する準公的な事業であるとの認識をしております。これから、8050問題等社会的問題が多数あり、家族会はなくてはならない存在だと思っています。しかし、活動の拠点たる事務所は、当会の会員の会費によって賄われており、不安定な状況にあります。
是非、事務所の運営について他県と同様に都立精神保健センター等を使用させてください。他県連家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受け活動しております。また、使用許可ができない場合は家賃の補助をお願いします。
3 重度心身障害者医療費助成制度(マル障)を2級手帳所持者も対象にしてください
マル障については、東京都の施策により精神障害者にも平成30年1月から精神保健福祉手帳1級所持者も対象になりました。この制度のおかげで約6000名の当事者が制度を利用し治療を受けることができました。ありがとうございました。
現在、東京都内の精神保健福祉手帳の所持者は令和元年1級7,353名2級65,404名3級54,748名合計127,505名。一方10年前の平成21年は1級5,892名、2級31,621名3級18,395名合計55,868名(東京都福祉保健局調べ)と実に2.28倍となっています。
東京つくし会が2017年度に調査した結果によると次のような受診状況になっています。
手帳の等級に関係なく精神科以外の他科に受診しています。また、医療費の負担も74.2%の人が「負担である」と答えています。
精神障がい者の健康と命、暮らしを守るためにも当面精神保健福祉手帳2級所持者をマル障の対象者にしてください。
参考資料
東京つくし会が2017年度調査
受診している他科
〇受診している他科(複数回答)は、「歯科・口腔外科」が42.1%、「内科」が34.2%と多くなっており、「整形外科「眼科」「皮膚科」も1割以上が受診しています。「なし」は12.5%となっています。
○受診した他科「なし」と無回答を除き、何らかの診療科を受診した人(179人)の1人当たり平均選択数は2.02科となっています。
○受診した科の数をみると、「1科」が回答者全体(240人)の32.5%、「2科」22.5%、「3科」10.8%で、「4科以上」も8.8%と1割近くみられます。
医療費の負担度
〇医療費の負担度は、「負担である」と答えた人が実に74.2%と4分の3に上り、「負担でない」は17.9%となっています。「負担でない」は、収入が「生活保護のみ」の人(同居の父母なし)、受診している他科が少ない人、年齢別には50~60代が比較的多くなっています。
令和3年7月19日
東京都教育委員会教育長
藤田 裕司 様
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 真壁 博美
2022年度(令和4年度)東京都予算への要望書
暑さ厳しき折、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。
また、当会に対するご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
未曽有の新型コロナウイルス感染症の更なる拡大を抑え都民の命と健康を守る活動の先頭に立たれている都教育長を始め関係者の皆様に心より敬意を表します。
さて、2022年度東京都予算の編成にあたり私たち精神障がい者家族の切実な要望を下記のとおりまとめました。是非とも来年度予算で実施していただきますようお願いします。
◎思春期における精神疾患の早期発見で教育の保障をしてください
精神疾患の患者が20歳未満で38.5万人(2017年度)と2002年(22.8万人)と比較し約16万人と15年間で60%強も全国で増加している。その発症年齢の半数は10代半ば(14歳)迄に発症しており、4分の3が20代半ばまでに発症していいます。つまり精神疾患の発症は一般のイメージよりも早く、児童、生徒、学生の年齢でその多くが発症しているということです。
精神疾患に罹患すると、その病気の期間が長くかつ、治癒することが難しくなります。そして、この疾患の特徴として生活障害が大きいからでことです。発病当初から重篤であり、不登校や休学を余儀なくされることも稀ではありません。
そこで、次のことを要望します
(1)精神疾患を予防する教育と早期発見のための啓発パンフを中学2年生に配布してください。
本格的な「病気」となる前に気付いて発症を予防することが精神疾患対策では重要な課題です。また、発症した場合でも早めに対処を始めることもこの年代では特に大切です。それは社会人として活躍するために重要この上ない教育と学校の卒業資格を得る年代だからです。高校を退学することの将来への影響は、当事者にとってはかり知れないものがあります。そのため、教職員や家族や友達等身近にいる方が少しで早く気付くことで、適切な対処をとることできます。そのためには、一定程度の知識が必要です。是非、中学2年生向けのパンフを作成し配布してください。
(2)スクールカウンセラーの充実と新たに複数の精神保健福祉士の配置と全教職員への研修の実施をお願いします。
スクールカウンセラー等の相談員に相談した件数が、平成 27 年度は 855 件、平成28 年度は 1369 件、平成 29 年度は 1450 件と年々増加している(平成30年度都教委報告による)と報告されおり、ますますその役割を担っています。
しかし、スクールカウンセラーについては、都内のすべての公立小・中学校及び都立学校に配置されていますが、非常勤職員で任期が1年と極めて不安定な職種となっています。現場で常時対応ができるよう常勤職員として配置してください。
次に、現行のスクールカウンセラー(臨床心理士)の配置だけでなく、医療・福祉に繋げることのできる精神保健福祉士の配置をお願いします。
また、すべての教職員に精神疾患教育を実施してください。
(3)小学校、中学校への精神保健教育の導入
2022年から使用する高校の新学習指導要領の保健体育に「精神疾患の予防と回復」の項目ができ、「精神疾患の予防と回復には、運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活を実践するとともに、心身の不調に気付くことが重要であること。また疾病の早期発見及び社会的な対策が必要であること」と盛り込まれました。東京都においては、高等学校だけではなく小学校、中学校においても
是非、授業の中に同様の内容を取り入れてください。
令和4年7月6日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 真壁 博美
2023年度(令和5年度)東京都予算への要望について
初夏の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。
また、当会に対するご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の更なる拡大を抑え都民の命と健康を守る活動の効果により日々、感染者数の減が続いています。知事を始め関係各局の皆様に心より敬意を表します。
さて、2024年度東京都予算の編成にあたり私たち精神障がい者家族の切実な要望をまとめました。是非とも来年度予算で実施していただきますようお願いします。
2023年度東京都予算要望書
1 思春期における精神保健教育と相談体制の充実
(1)小学校高学年から中学校において、授業の中で精神疾患に関する正しい知識や対応の仕方を学べるようにしてください。
①中学生を対象にした精神疾患を理解する内容のパンフを毎年作成してください。加えて、動画配信等の工夫をしてください。
②スクールカウンセラーの充実と新たに精神保健福祉士の配置と全教職員への研修を実施してください。
③障害者週間に、一般都民に精神障害に対しての偏見をなくし、正しい理解を得るための講演会・映画会などを開催してください。
④子どもや保護者からの相談体制の充実をお願いします。
・東京都教育相談センターの相談窓口に「心の不安を感じた時に」というような精神的な不安を感じた場合に相談できるコーナーを設けてください。また東京つくし会を「各種相談窓口のご案内」に加え、掲載してください。
<説明>
2022年度から使用している高校の教科書に、40年ぶりに「精神疾患」の記述が復活しました。このことは評価できますが、精神疾患の発症時期は、中学時代が一番多いと言われています。精神疾患は10代で急増し、25歳前半までにその75%が発症します。
10代の発症が多い中、児童・生徒が病気について正しい知識を得て、予防や早期の治療につなげることが大切です。社会に出ていく前に、精神疾患の正しい知識や「特別な病気ではない」という認識が得られれば、10代、20代で発症したとき、早期発見・早期治療に繋がることが期待できます。
早期に発見することで慢性化・重症化を予防できるとともに、精神疾患に対する偏見のない理解を推し進めることができます。
スクールカウンセラーについては、都内のすべての公立小・中学校及び都立学校に配置されていますが、非常勤職員で任期が1年と極めて不安定な職種となっています。現場で常時対応ができるよう常勤職員として配置してください。
次に、現行のスクールカウンセラー(臨床心理士)の配置だけでなく、医療に繋げたりや予防策に対応のできる精神保健福祉士の配置をお願いします。
また、すべての教職員に精神疾患教育を実施してください。
2 東京都の精神保健医療の充実
(1)アウトリーチ(訪問診療)拡充で精神科医療に繋げてください
①すべての都立保健所管内にアウトリーチ事業所を複数個所設置してください。
②23区でアウトリーチ事業の未実施の区に東京都から支援を行ってください。
③都立精神保健福祉センターのアウトリーチ事業を充実してください。
<説明>
アウトリーチ事業については都道府県、政令指定都市、東京都特別区、中核市が実施することになっています。東京都の現状は三か所の都立精神保健福祉センター及び世田谷区、練馬区,豊島区並びに中核都市である八王子市が実施しているのみです。
精神障がい者数は年々増加しており、東京都の精神保健福祉手帳交付件数(平成30年度)は118,352件で平成18年度交付件数40,123件の3倍にもなっています。また、自立支援医療件数も平成30年度は226,704件でしたが平成18年度127,490件の約1.8倍にもなっています。
地域には精神保健福祉につながらない方がまだまだ沢山いることが予想されます。このような現状から要望します。
(2)人権が尊重される精神科医療の充実をお願いします。
①精神科特例を廃止するように、国に働きかけてください。
②精神科病院に安心して入院治療が受けられるように、都内の精神科病院に対して患者の人権に配慮した処遇がされるよう、予算措置と指導をお願いします。
<説明>
昨年夏にNHKで報道されたETV特集「精神科病院×新型コロナ」は、精神科病院の問題を明らかにしました。
精神科病院は「精神科特例」により診療報酬が低くおさえられているため、ベットを常に満床に近づけなければ採算がとれない状況です。いざ、コロナ感染が出ても、陽性者の隔離ができる物理的空間がないという問題が明らかになりました。
クラスターが発生したある病院では、コロナ患者が発生すると、陽性の患者を畳の大部屋に入れ、外から南京錠をかけて隔離。鍵を開けるのは、食事と薬の時だけ。部屋の真ん中にトイレを置き、仕切りもカーテンもなく丸見えの状態で用を足させるというプライバシー無視の状態でした。風呂も入れず、ナースコールもなくほとんど放置状態でした。
保健所の職員も視察に来ていたようですが、患者の病室までは来なかったそうです。患者によれば、保健所から視察に来るときだけ鍵を外し、帰ったらまた鍵を閉めることが行われているようです。
また、精神科病院で入院中の患者さんが身体拘束によるエコノミー症候群で亡くなるという事故が絶えません。精神障害者の人権が尊重される精神科医療の充実をお願いします。
3 精神障害者にも福祉手当を
(1)精神障がい者にも心身障害者福祉手当を支給早急にしてください。
<説明>
東京都では身体、知的障がい者に対して心身障害者福祉手当を支給しております。この制度は昭和49年(1974年)からのもので既に50年近くになる制度です。この制度が未だ精神障がい者が対象になっていない、ということはどのような見解にもとづくものなのでしょうか。法の主旨からしてすみやかに支給対象とするように強く要望いたします。また、15区と1町において、「都が実施するまでの経過的措置」という位置づけのもとそれぞれの区・町において福祉手当が支給されております。月額15,500円から0円、と甚だしい格差が生じております。同一障がいにおきまして同じ都民でありながら、このような制度上の格差が生じていることもお伝えしておきます。(別紙参照)
参考として、「親亡き後の精神障がい者の自立生活実現に向けた親の準備と関連原因の解明」調査報告(令和3年11月実施)によれば、公的福祉手当の必要性について74.4%の人が必要性を感じています。
4 家族会活動への支援について
(1) 東京つくし会事務所の都施設の利用
(2) 事務所家賃の補助
家族会活動は、広範な都民の精神保健福祉に関する声を反映する社会的な活動です。また、行政では及ばない範囲を担当する準公的な事業であるとの認識をしてます。これから、8050問題等社会的問題が多数あり、家族会はなくてはならない存在だと思っています。しかし、活動の拠点たる事務所は、当会の会員の会費によって賄われていますが、公的要素の強い活動に対する支援を是非お願いします。
是非、事務所の運営について他県と同様に都立精神保健センター等を使用させてください。
他県連家族会事務所は26県で県立精神保健センター等の中にあり使用許可を受け活動しております。また、都の施設利用が無理な場合は相当の家賃補助をお願いします。
以上
令和5年6月30日
東京都精神保健福祉家族会連合会
(通称:東京つくし会)
会 長 真壁 博美
2024年度(令和6年度)東京都予算への要望について
初夏の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。
また、当会に対するご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
東京都精神保健施策実施にあたりに東京知事を始め関係各局の皆様に心より感謝申し上げます
さて、2024年度東京都予算の編成にあたり私たち精神障がい者家族の切実な要望を別添のとおりまとめました。是非とも来年度予算で実施していただきますようお願いします。
1【重点要望】アウトリーチ(訪問診療)拡充で精神科医療に繋げてください。
(1) すべての都立保健所管内にアウトリーチ事業所を複数個所設置してください。
(2) 23区でアウトリーチを未実施な区に東京都から支援を行ってください。
(3) 都立総合精神保健福祉センターのアウトリーチ事業を充実してください。
アウトリーチ事業については都道府県、東京都特別区、中核市が実施することになっています。東京都の現状は三か所の都立総合精神保健福祉センター、世田谷区、練馬区、豊島区及び中核都市である八王子が実施しているのみです。練馬区では区内6保健相談所に8人の精神保健福祉士を配置しきめ細やかなアウトリーチ事業を実施しております。
また、都立総合保健福祉センターのアウトリーチ事業については手続きの簡便化を図り、使いやすいものにしてください。
2【重点要望】思春期における精神疾患の早期発見のために以下の事を行ってください。
(1)中学生を対象にした精神疾患を理解する内容のパンフを毎年作成してください。
(2)スクールカウンセラーの充実と新たに精神保健福祉士の配置と全教職員への研修を実施してください。研修では当事者やその家族が話す機会を設けてください。
(3)障害者週間に、一般都民に精神疾患に対しての偏見をなくし、正しい理解を得るための講演会やYouTubeでの動画配信など工夫した取り組みを行ってください。また、映画会などを開催してください。
(4)東京都教育相談センターの窓口に「心の不安を感じたときに」というような精 神的な不安を感じた場合に相談できるコーナーを設けてください。
・東京都においては、小学校から中学校において、授業の中で精神疾患に関する正しい知識や対応の仕方を学べるようにしてください。
精神疾患の患者が20歳未満で38.5万人(2017年度)と22.8万人(2002年度)と比較して約16万人と15年間で60%も増加しています。その発症年齢の半数は10代半ば(14歳)までに発症しており、3/4が20代半ばまでに発症しております。つまり、精神疾患は児童・生徒・学生の年齢で発症しているという事です。
・精神疾患は早期発見、早期治療が大変有効です。身近な家族、教職員、友人等が早く気づくことによって適切な対処ができます。そのために多少の知識が必要ですので精神障がいの事を書いたパンフを作成し、配布してください。
・スクールカウンセラーの相談件数は、平成30年度の東京都教育委員会の報告によると平成27年度は855件、平成28年度は1369件、平成29年度1450件と年々増加し益々その役割を担っています。スクールカウンセラーが安定して職務に付けるよう常勤職員として雇用してください。また、精神保健に対応できるよう精神保健福祉士を配置してください。
3 人権を尊重した精神科医療の充実をお願いします。
(1)精神科特例を実質的に廃止し一般診療科目と同じような医師、看護師の配置人数するよう国に働きかけてください。
(2)精神科病院に対する都の監察・指導を強め、職員による暴行や虐待が起こらないよう安心して入院治療を受けることができるようにしてください。
(3)身体合併症の症状のある患者に対してその治療ができる病院の増加を図ってく ださい。
2023年2月に報道されたNHKEテレ「ルポ死亡退院~精神科病院闇の実態~」の報道は、入院患者に対するむごたらしい拘束や暴行の実態を明らかにしました。このような事態が生じた原因の一つに、一般病院より少ない人員配置をして良いという精神特例が挙げられます。また身体合併症を治療できる病院が極めて少ないという事もその一つの要因です。
4 精神障がい者にも福祉手当を支給してください
東京都では身体、知的の障がい者に対して心身障害者福祉手当を支給しております。この制度は昭和49年からのもので50年近くになる制度ですが、精神障がい者には適用されていません。所得補償は国の為すべきことであって都の為すべきことでは無いという石原元都知事の議会答弁があるとの事ですが、現在都は所得補償をする施策を実施しております。精神障がい者にも他障がいと同様に取り扱ってください。
現在15区と1町が金額にばらつきがありますが独自に福祉手当を支給しております。都での支給が難しいならば、区市町村に対して支給するよう指導してください。東京都市長会も毎年、都に対して精神障がい者への福祉手当支給に関する予算要望を行っています。
5 重度心身障害者医療費助成制度(マル障)を2級手帳所持者も対象にしてください。
マル障については、東京都の施策により精神障がい者にも平成30年1月から精神保健福祉手帳1級 所持者も対象になりました。ところで、精神障がい者1級の手帳所持者は、精神障がい者手帳を持っている全ての人の約6%にすぎません。他の2障がいの重度心身障害者医療費助成制度適用者が各々の手帳所持者での比率を見ると大きな開きがあります。このため2級の精神障がい者の一部が、他障がいの重度精神障害者医療費助成制度適用者に相当すると考えられます。この事を考慮して精神障がい者の重度心身障害者助成制度の2級の一部への適用の拡大を図ってください
6 家族会活動への支援
家族会活動は、広範な都民の精神保健福祉関する声を反映する社会的な活動であります。また、行政では及ばない範囲を担当する準公的な事業であるとの認識をしております。今後8050問題等社会的な問題が多数発生し、家族会はその時益々その存在意義を増すものと思われます。しかし、家族会の活動の拠点である事務所は、本会の会員の会費によって賄われており、不安定な状況です。全国精神保福福祉会連合会の関東ブロックに所属している6県では、全て精神保健福祉センターのような公的の施設を貸してもらっているとの事です。都におかれましても施設貸与か賃借料の支援をしてください。
以上